9ヵ月の姪っ子がいて、そろそろつかまり立ちを覚えてきました。
プラスチックの歩行器はあるのですが、DIYをやってるのでせっかくなら、木材で作ってカタカタと音が鳴る昔ながらの歩行器をプレゼントしたいと思い作りました。
時期もクリスマスとちょうど良い時期です。
今回の歩行器は、ヒノキをふんだんに使うなどできるだけこだわって作りました。ホームセンターに売っているものなので、十分真似は可能です!
作る方法も切断・ビス止め・ボンド接着・穴あけと難しいことをしているわけではありません。
小さいお子さんへのプレゼントには最適だと思うので、ぜひ真似してみてください!
子どもの歩行器「カタカタ」の完成形!
今回作った子どもの歩行器はこちら!
絵が貼ってある棒のところが上下し、車軸にあたって音が鳴るという仕組みです。
音色・音量を考えると竹がよかったかもしれません。
歩行器とは?
歩行器といえば、大人の歩行を補助する物を思い浮かべるかもしれませんが、子どもが歩く練習をする物もあります。歩いて車輪が回るとカタカタと音が鳴るのが特徴です。
歩行器「カタカタ」を木材で作る意味
歩行器は目的だけ考えれば、プラスチックでも素材はなんでも構いません。
だけど、今回は「木材」それもできるだけ「ヒノキ(桧)」を使えるようにこだわりました。
なぜ木材にこだわったのか?

ヒノキの良さを知って欲しい
この言葉に尽きます。
ボクが生まれてから住んでいる家は木造住宅です。だけど、木材について良さも・悪さもなにも知りませんでした。
日本には杉・ヒノキをはじめとした木材があり、それぞれの良さがあります。
DIYをする中で学んだことを、「姪っ子をはじめとした家族に知って欲しい」そんな思いから、木材にこだわりました。
ヒノキの良さを知って欲しい

- ヒノキ独特の香りがある
- ヒノキの油ののった見た目の良さ
- リラックス効果など
ヒノキの良さはいろいろありますが、こういったところがボクは気に入っています。
特に香りには魅了されていて、ヒノキで作った家を作りたいぐらい。
ヒノキが良い素材だということを知っている人はいるけれども値段で敬遠しがちです。
しかし、歩行器を作るぐらいであればそんなにお金もかかりません。
小さいころから木材に触れていれば、現代の情報化社会において違う視点でものが考えられるのではないか。
そんな教育の思いもあって、ヒノキをできるだけ使うという選択をしました。
歩行器「カタカタ」の作り方
今回作った歩行器の作り方を紹介します。
切断・穴あけ・ボンド接着・ビス止め、ヤスリがけの繰り返しなので、難しいことはありません。
DIY歴3ヶ月のボクができたのですから、真似は簡単です!
歩行器の枠を作る

使用した材料
- ヒノキの板 幅90mm x 厚み12mm x 長さ1820mm
- ビス 太さ3.8mm x 長さ32mm
ヒノキを長さ30cmと20cmにカットし、ビスで止めました。ボンドは使っていません。ビスをうつ前に、板が割れないよう2mmのドリルで下穴をあけました。
皿取錐(さらとりきり)でビスでキレイにおさまるようにしようとしましたが、端すぎたのか一部かけた部分もあります。
ビスは一般的なコーススレッドの32mmを使いましたが、板の厚みが12mmしかないので、スリムビスを使ったほうが良かったのかなと感じています。
ビスは挟む板の厚みの2〜3倍程度の長さを使うのが良いとされているので、30mm程度のビスであれば良いと思います。
板の厚みが12mmしかないので、ビスをうつときに外れないよう気をつける必要があります
枠に車軸を通す穴を開ける

車軸を通す穴の大きさ:20mm
先ほど作った枠に直径20mmの棒を通すための穴をあけます。
車軸となる棒を20mmとした理由は、「折れなさそうな太さ」の棒を選んだら20mmだったというだけなので、10mmでも15mmでも問題はありません。お好みでどうぞ!
開け方は、20mmのドリルで開けたほうが早いと考えたのでドリルであけることにしました。
ただ、ドリルであけてもそのまま20mmの棒が入るわけではないので、穴を少し大きくするか、棒をヤスリで少し細くするか、どちらかの作業は必要になります。

木材に穴を開ける時の注意点
こちらの記事にもまとめていますが、木材には「木工用ドリル」を使ってください。「鉄工用ドリル」ではキレイにあきません。
また、鉄やアルミのように小さい径から徐々に穴を大きくしていく必要もありません。いきなりあけたい大きさのドリルであけてください。

手すりの土台を作る
車軸の穴を4箇所開け終えたら、歩行器の前後を決め、後ろ側に手すりの土台を作ります。

写真では土台が車軸穴の下になっていますが、歩行器の裏側から撮影したので逆になっています。
車軸穴を内側に入れれば土台と干渉しなかったのですが、干渉する位置にあけてしまったので、車軸穴より上に土台を設置しました。
使用した材料
- ヒノキの板 幅60mm x 厚み12mm
- ビス 太さ3.8mm x 長さ32mm

土台の板は、箱よりも1mm程度短くなるようにカットし、ビスとボンドで固定です。
ボンドを塗ってからビスを背面からうち固定し、写真のように裏側の見えないところにもボンドをたっぷりあげて強度をあげました。
子どもの荷重が一番かかる場所であって、取れてはいけないところなので、強度アップは重要です!
ここまできたら枠の作成はほとんど終わりです!
次は車軸・車輪の作成へ!
板から車輪を作る

使用した材料
- ヒノキの板 幅90mm x 厚み12mm
- ビス 太さ3.8mm x 長さ32mm
車輪は、木工用の自由錐(自在錐)を使って板から作りました。
直径90mmで作ろうと思いましたが、ギリギリ作れなかったので、88mm程度です。
自由錐で円形に切り出すことはできましたが、円周部分ガタガタでとても使えるものじゃありません。

ヤスリをかけてキレイに整える必要があります。
最初は手作業でやっていましたが、作業がはかどらなかったので、卓上ベルトディスクサンダーの円盤部分でキレイに整えました。

車軸となる棒は、最初に作った枠と車輪の厚みを計算して切断するだけです。
ノコギリでも丸ノコでも構いません。丸ノコの方が切断面がキレイになります。

車軸と車輪をボンドで接着する
使用した材料
- ヒノキの板から作った車輪
- 丸棒 20mm

車軸と写真をボンドで接着します。
丸棒の長さは、車輪と箱板の厚みを計算してカットしてください。

車輪の内側に山形でボンドが残るようにすると強度もアップすると考えてやってみました。
接着時には、歩行器と車輪が平行であるように調整するため、歩行器の枠に車軸をはめながら接着しました。
歩行器が動いているときに、車輪と枠がくっついてしまうと抵抗が出てくるので牛乳パックのようなものをはさもうかと考えましたが、不要だと感じたので今回はつけていません。

車輪・車軸ともにつけるとこのようになりました。
手すり棒の支柱を作る

次は手すり棒の支柱を作ります。
支柱は、上に伸びている棒です。
手すり棒の支柱の完成後

車軸で使った棒を手すりにも使うので20mmの穴をあけて、角をとれば完成です!
手すり棒の支柱の作成手順
- 支柱となる板を指定サイズにカット
- 上部分の角をジグソーでカット
- サンダーで角を丸める
- 手すり棒(20mm)を通す穴をあける
- ボンド・ビスで土台と固定する
使用した材料
- ヒノキの板 幅60mm x 厚み12mm
- ビス 太さ3.3mm x 長さ20mm

支柱の長さは、手すりの位置にも関係してくるので、注意して作ってください。
今回は、使用する子どもの肘より少し上になるように、支柱を40cmにしました。
車輪・支柱の土台の位置によっても変わってくるのであくまで参考程度に。

支柱の上は当たるかもしれない位置なので、角はジグソーでカットし、サンダーで丸みをつけました。

手すり棒を通す穴は、車軸穴にも使ったドリルを使って20mmの穴をあけました。
子どもの手って意外と小さいのでこれぐらいがちょうどよかったです。

穴あけが終わったら、歩行器の箱・土台にボンドとビスで固定します。
あふれ出てきたボンドはティッシュで拭き取ります。

下穴をあけて、スリムビス(3.3mm x 20mm)で固定です。
板の厚みが12mmと12mmなので、24mm以内にしなければいけません。
24mm以下のビスは、ホームセンターにはスリムビスしか販売されていなかったので、スリムビスを購入して使いました。
支柱作成後、手すり棒もボンドで接着しようと思いましたが、邪魔になるかもしれないと思って、最後にしました。
カタカタ部分の小物を作成・接着する

カタカタ部分の作成です。
意外と細かい部分があって、神経を使いました。
丸棒が通っていますが、どこも接着はしていません。
四角い部分2つをあとで土台・枠にボンドで接着します。
カタカタ部分の作成手順
カタカタ部分は、車輪が動くたびに長い棒が上にあがって落ちるよう作ります。
- 材料のカット
- 穴あけ
使用した材料
- ヒノキの板 幅40mm x 厚み9mm(長いほう)
- ヒノキの板 幅45mm x 厚み9mm(短いほう)
- 丸棒 径10mm

穴あけは位置が重要です。

実際に土台において、位置を確認し、穴あけいちを確定してください。
また、穴はキレイにあけないと修正ができないので、木工用ドリルを使いましょう。
このとき、木工用ドリルが無く、ダボ埋めの錐を使いました、板の厚みが9mmしかなくて助かりましたw
丸棒10mmを通した後、長い棒が軽々動かなければいけないので、開けた穴を大きくするか、丸棒をヤスリで小さくしてください。

カタカタ部分を接着する

土台・箱部分に着く面にボンドを塗り、接着します。
あふれたボンドは拭き取るとキレイに見えますよ!

3回繰り返して、終了です。
位置決めは、目検討でしましたが、キッチリ決めたい方は定規等で測ってからやるとよりキレイに見えます。
目見当でやる場合は、真ん中から両端とやると、作業もしやすく、位置決めも楽ちんです。
カタカタ棒押し上げ機構の作成
使用した材料
- 丸棒 径10mm
カタカタ棒押し上げの仕組みは、車軸に丸棒をつけて、車輪が動くたびにカタカタ棒を上に押し上げるというものです。

はじめに前輪の車軸に10mmのダボ錐で適度に穴を掘ります。
穴を掘る位置は、カタカタ棒が落ちてくる部分ですので、気をつけてください。
掘った穴に10mmの丸棒をボンドで接着します。
丸棒の長さは、車軸から歩行器の枠下までの距離+アルファにしました。

丸棒はなかなか入らないので、とんかちで叩いていれてください。
このとき、歩行器の枠より下にならないよう長さを調節しています。
手すり棒の接着
使用した材料
- 丸棒 径20mm

手すりとなる棒を適度な長さにカットし、ボンドで接着です。
長さは支柱から外に出ないよう測ってカットしました。
外に出ていても問題ありません。
むしろ外に出た方が強度的に強そうです。

※白いボンドは最後透明になるのでご安心ください
カタカタ棒の抑え

使用した材料
- ヒノキの板 幅30mm x 厚み9mm
カタカタ棒は、歩行器を倒したときや反対向きにしたときに落ちていってしまいます。
それを抑えるためにも1枚の板を貼り付けて抑えとしました。
作業としては、歩行器の枠の長さでヒノキをカットし、角はヤスリで面取り。
最後にボンドで接着です。
カタカタ部分の飾り付け
最後に飾り付けです。

フリーのイラストをネットから落としてきて、印刷します。
絵はお好みで!
使用した材料
- ヒノキの板 幅45mm x 厚み9mm
貼り付ける部分から板の長さを考えてカットします。
絵の大きさと合わましたが、板の大きさを決めてから印刷すると合わせやすいです。

接着場所は真ん中にしました。動いている様子がわかりやすいかと思ったのと、作業がしやすいなというところからです。
接着はボンドです。
今回の接着はクランプがないと落ちてしまうので、使いました

これにて、歩行器「カタカタ」の作成手順は終了となります。
おつかれさでした!